「危険」思想としての社会学

社会学のリアリズム「危険」思想としての社会学

首都大東京教授・社会学者 宮台 真司
政治社会学者 堀内 進之介

土曜日・時間 18:30-20:30・回数  全3回 日程 1/23, 2/27, 3/27
受講料 1-3月(3回) 会員 10,080円 一般 11,970円
教材費 − 設備維持費 −

講座内容
 この連続講座では、人々を善導し社会を改良しようとの高い志のために、時に翻って全体主義的な、あるいは専制主義的な「危険」な性格をものぞかせる社会学のリアリズムについて解説していきます。
あるべき理想を語るのみならず、それを実現するためには、社会的な道徳や通念を裏切ることも仕方がないとする政治・戦略的な思想は、歴史的事件の前後に繰り返し登場し、そのリアリズムによって絶大な支持と、深刻な禍根とを同時に生み出してきました。フランス革命であれ世界大戦であれ、暴力を否定する理想と、理想を実現する暴力とのディレンマによって生み出され、またそのディレンマを再生産してきたのです。本講座では、歴史的事件とともに、そうした「リアル」な思想を「危険」と敬遠することなく真正面から捉え、そこから教訓と可能性を引き出したいと思います。この連続講座は?期全6回で構成され、今期はその後半です。各回にフランス革命普仏戦争、世界大戦や冷戦終結後のグローバリゼーション、9.11に至るまでの歴史的事件から二つを取り上げる予定です。

備考 講師の都合により、急な日程変更が生じる場合がございますが、ご了承お願いいたします。

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=60025&userflg=0

日本の近代化再考− 経済の近代化

首都大東京教授・社会学者 宮台 真司
法社会学者 渡邉 悠介

土曜日・時間 15:30-17:00・回数 全3回 日程
1/9, 2/6, 3/6
受講料 1-3月(3回) 会員 9,450円 一般 11,340円
教材費 − 設備維持費 −
講座内容
 この連続講座では、今では忘れられて久しい戦前の学問的営為を分かり易く概観し、今日との連続と断絶について皆さんと考えていきます。戦前の思想を体系的に学ぶ機会は今ではとても希少です。しかし、知ればその豊かさに驚くことでしょう。
というのも、戦後の思想が先の大戦の反省に基づくなら、戦前の思想は、西洋文明に対峙しつつ日本をいかに近代化するべきかという、きわめて実践的・政治的な問題関心を含んでおり、近年のグローバリゼーションの議論における論点の多くを先取りしているからです。皆さんの積極的な参加をお待ちしています。
3回を1タームとし、タームごとに社会、政治、経済の近代化について取り上げます。
 
今期は、経済の近代化を中心にお話しします。初回は、宮台講師と渡邊講師の対談形式で概説し、2回目からは渡邊講師が担当します。
 
渡邉 悠介(ワタナベ ユウスケ)
1980年生まれ。首都大学東京大学院人文科学研究科博士課程。現代位相研究所・研究員。専門は、法社会学・犯罪社会学。ニコラス・ローズ『〈魂〉の統治』(共訳、以文社)、『本当によくわかる社会学(仮)』(共著、日本実業出版社)を出版予定。

備考
1回目は宮台講師と渡邊講師の対談、2・3回目は渡邊講師の講義です。

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=58583&userflg=0

世界システム論入門 − ウォーラーステインに学ぶ

政治社会学者 堀内 進之介

水曜日・時間 18:30-20:00 ・回数 全6回 日程 1/13, 1/27, 2/10, 2/24, 3/10, 3/24
受講料 1-3月(6回) 会員 17,640円 一般 21,420円
教材費 − 設備維持費 −
講座内容
 この講義では、いまや一種の古典ともなったウォーラーステイン世界システム論を取り上げ、6回にわたり解説していきます。世界システム論は、近代世界がどのように成り立ってきたのかを説明する有力な議論の一つです。しかしそれは、歴史学社会学政治学、経済学・・・といった個別の学問の知見からの近代世界の理解を批判するものでもあるために、初学者には全体像をつかむのが難しいものでもあります。
 そこで、この講座では世界システム論の個別の議論を紹介するだけではなく、とくに世界システム論の全体像を解説することに重点を置きたいと思います。ひとつの社会や、ひとつの国家の視点から世界を捉えず、反対に世界からそれぞれの国家や社会を説明する世界システム論の発想をぜひ学んで下さい。 (講師・記)          
カリキュラム − 各自準備

講師紹介 堀内 進之介(ホリウチ シンノスケ)
1977年生まれ。首都大学東京大学院社会科学研究科博士課程。現代位相研究所・首席研究員(政治社会学者)。専門は、政治社会学・歴史社会学。論文に「『生活世界』のコミュニケーション論的転回」(社会学論考第28号)、「再帰的近代における批判とはいかなるものか」(社会学論考第29号)など。共著に『幸福論−共生〉の不可能と不可避について』(NHKブックス)、『ブリッジブック社会学』(信山社)がある。単著として『ハーバーマスの公共性(仮)』(NTT出版)他を上梓する予定である。

備考 コピー教材を実費で配布いたします。

http://www.asahiculture-shinjuku.com/LES/detail.asp?CNO=60032&userflg=0