マル激トーク・オン・ディマンド 第677回(2014年04月05日)
消費増税では日本の財政は救えない
ゲスト:小黒一正氏(法政大学経済学部准教授)
そもそも何のための増税なのだろうか。
4月1日から消費税率が8%に引き上げられた。僅か3%ポイントというが、6割の増税である。
今回の増税の大義名分は「日本の社会保障を守るための安定的な財源確保」とされ、社会保障の膨張で危機的な状況にある日本の財政を再建するためには、どうしても消費増税が不可欠であると説明されている。われわれの年金や医療保険を守るためにはやむを得ないと考え、厳しい経済状況の下で増税の苦難を甘受している人も多いにちがいない。
しかし、法政大学准教授で財政問題に詳しいゲストの小黒一正氏は、今回の消費増税では財政再建は達成できないし、社会保障も守れないと断言する。
今回の消費増税で日本の社会保障を守ることができるのか。財政再建は可能なのか。財政の実態を参照しながら、ゲストの小黒一正氏とともに、歳出削減の先にある社会保障制度改革の必要性やアベノミクスの効果と副作用、今後の消費税の在り方などについて、経済学者の小幡績氏と社会学者の宮台真司が議論した。
アベノミクスでも消費税は25%を超える (PHPビジネス新書)
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ニュース・コメンタリー (2014年04月05日)
飯塚事件は「取り返しがつかない」から再審却下なのか
青木理(ジャーナリスト) × 宮台真司(社会学者)
飯塚事件を取材してきたジャーナリストの青木理と社会学者の宮台真司が、赤レンガ派と現場派のパワーバランスで司法行政が左右されるこの国の司法のデタラメぶりと、飯塚事件の再審請求却下に見るこの国全体を覆う誰も責任を取らない「終わっている」体質などを議論した。(今週のNコメは神保哲生に代わり青木理が宮台真司とともに司会を務めます)