日本の民主主義

マル激トーク・オン・ディマンド更新しました。

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■マル激トーク・オン・ディマンド 第492回(2010年09月18日)
クジラ肉裁判から見えてきたもの
星川淳氏(グリーンピース・ジャパン事務局長)

<プレビュー>
http://www.videonews.com/asx/marugeki_backnumber_pre/marugeki_492_pre.asx

 「この裁判では日本の民主主義の質が問われている」。国際環境保護団体グリーンピースのクミ・ナンドゥ事務局長は、グリーンピース日本支部の職員が、調査捕鯨船乗組員による鯨肉の横領を告発する目的で、倉庫から鯨肉を持ち去った「鯨肉窃盗事件」の判決を前にこう語り、裁判の不当性を訴えた。しかし、6日、青森地裁は単純な窃盗事件として執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
 ナンドゥ事務局長が声を大にして訴える点は、そもそもこの裁判は捕鯨という国策を争点とする裁判であるがために、裁判自体が不公正なのではないかという疑問だ。
 「なぜ総額で5万円ほどの鯨肉の窃盗事件に、75人の捜査員が早朝乗り込んできて、事務所や職員の自宅を家宅捜査する必要があるのか」と繰り返しナンドゥ氏は首を捻る。実際に強制捜査に入った75人の捜査員の半分以上は、警視庁公安部の警察官だった。
 日本が政府の方針として続けている調査捕鯨が、国際的にもまた国内でも、大きく意見の分かれる問題であることは論を俟たない。また、グリーンピースという環境団体が、日本の捕鯨に反対する運動を展開してきたことも周知の事実だ。しかし、仮にそうだとしても、だからといってこの裁判がいい加減なものであったり、不公正なものであっていいはずはない。いやむしろ、そのような意見の分かれる問題だからこそ、司法はより慎重に公正を期す必要があった。
 
(中略)
 
あえて火中の栗を拾う形で5年前にグリーンピース・ジャパンの事務局長に就任し、今年11月に退任して屋久島に戻る星川氏と、グリーンピースという国際環境団体の日本支部のトップの立場から見た鯨肉窃盗事件裁判の顛末、日本の調査捕鯨問題、そして日本の民主主義の現状を議論した。

<今週のニュース・コメンタリー>
 
民主党代表選と菅改造内閣
 
・「司法と社会正義の乖離」という重大な問題が起きている
 

<関連番組>
 
■ニュース・コメンタリー (2010年09月04日)
世界が「鯨肉窃盗裁判」判決に注目する理由
 
■インタビューズ (2010年09月16日)
郷原信郎氏(弁護士・元検事)インタビュー
 
■ビデオニュース・オン・ディマンド (2008年07月02日)
グリーンピース 鯨肉事件の勾留延長を批判
 
■プレスクラブ (2010年09月17日)
菅首相記者会見