民主国家はシャープパワーに太刀打ちできるのか

民主国家はシャープパワーに太刀打ちできるのか


西田亮介氏(東京工業大学准教授)
マル激トーク・オン・ディマンド 第879回(2018年2月10日)


 「シャープパワー」とはアメリカの政府系シンクタンクが昨年末にまとめた報告書で初めて使われた言葉で、民主国家を弱体化させるために、民主国家が重視する言論の自由や経済活動の自由を逆手に取るかたちで様々な工作を行う専制国家を意味している。当初は中国台頭のアメリカに対する脅威を表現するために使われた概念だったが、ロシアが2016年の大統領選挙に様々な形で介入していた事実が明らかになるにつれ、中国に加えてロシアもその対象と考えられるようになった。また、中国やロシアを手本に、そのような手法を真似て民主主義を操ろうとする国が南米や東欧にまで拡がり始めているという。

 民主主義はシャープパワーの脅威に太刀打ちできるのか。民主国家が民主主義の最大の果実である表現の自由や経済活動の自由を失わずに、専制国家に太刀打ちすることができるのか。社会がネット依存の度合いを強める中での必然な帰結とも言えるシャープパワーの台頭から、民主主義のあるべき姿を、ジャーナリストの神保哲生社会学者の宮台真司が、西田氏と議論した。


http://www.videonews.com/marugeki-talk/879/

2/27 (火) 19:00 - 21:30 西田亮介+曽我部真裕「なぜ選挙は茶番になるのか?ーー『なぜ政治はわかりにくいのか』(春秋社)刊行記念イベント」五反田ゲンロンカフェ


https://peatix.com/event/346884

なぜ政治はわかりにくいのか: 社会と民主主義をとらえなおす

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