「麻布が映した東京」

「麻布が映した東京」【前編】
宮台真司 × 中島晴矢 司会 : 青木彬

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中島晴矢個展「麻布逍遥」(SNOW Contemporary)


「麻布が映した東京」
登壇者:宮台真司社会学者)、中島晴矢(現代美術家・ラッパー)、司会 : 青木彬(ゲストキュレーター)
2017年6月18日


個展のテーマである「逍遥」のラジカリズム、また「麻布」や「東京」といった都市、さらにはその背景としての現代社会に関して議論するため、社会学者の宮台真司さんをゲストに招いて行われたトーク・イベント。麻布学園の後輩でもあり、宮台ゼミの出身でもある中島と宮台氏の掛け合いから、現代の都市や身体を巡る状況が浮かび上がる。


前編は、中島のたっぷりとした自作解説から始まり、それを受けて宮台氏のラブホテルや散歩デート、寺山修司の覗きと路上観察、路地の情欲といったエロス的な話題に。そこから、麻布学園の卓越主義といった各々の実存的な体験談を経て、戦間期モダニズムにおける関東大震災帝都大改造計画、浅草から銀座への盛り場の変遷、川端康成江戸川乱歩横光利一ら文学者といった東京の歴史へと遡る。さらに、厠の匂いや祭り囃子が聞こえる都市に微熱感や共同身体性があり得た時代の情念や粋という概念を深め、それらをどう伝承していくのか、あるいはどういった都市がこれからの未来にあり得るのかを、現代美術や地域アート、建築の(無)機能性などの話題に触れながら、ジェントリフィケーションやコストパフォーマンス優先の利便性に抗う自由を求めて議論は逍遥してゆく。


「麻布が映した東京」【前編】|中島晴矢 a.k.a DOPE MEN|note