2015年は日本の歴史上、どのような意味を持つことになるのだろうか。
この年、マル激でも安保法制をはじめ、多くの問題を取り上げてきた。中には答えが簡単に見つからない難しい問題もあったが、大抵の問題は時間をかけて解き明かせば、なぜそのような問題が起きているのかや、どこに問題があり、何をすれば問題の解決が可能になるのかを理解することが可能なものが多かった。
しかし、その一方で、すべての問題に共通したより大きな問題があることも、わかってきた。問題の所在やその原因、そして処方箋はわかっても、実際にそれを実現するための「経路」が一向に見えてこないのだ。
今年最後となるマル激では、年末恒例となった新宿ロフト・プラスワンで行われたライブイベントの中で、この「経路」問題を考えた。
(中略)
期せずしてこれまで分厚い中間層が果たしてきた民主主義の前提条件の整備機能を、今後われわれはどう代替していけばいいのか。どうすれば民主主義が本来の機能を回復し、問題を解決するための「経路」を見つけることができるようになるのか。恒例となった年末マル激ライブでは、民主主義を実現するための前提をいかに回復させるかについて、神保哲生と宮台真司が議論した。