密約は本当に必要だったのか

■マル激トーク・オン・ディマンド 第468回(2010年04月03日)
密約は本当に必要だったのか
ゲスト:春名幹男氏(ジャーナリスト・外務省密約有識者委員会委員)

<プレビュー>
http://www.videonews.com/asx/marugeki_backnumber_pre/marugeki_468_pre.asx

 これこそが政権交代の最大の成果なのかもしれない。
 岡田外務大臣は、自らの肝いりで立ち上げた日米密約に関する有識者委員会が、核の持
ち込み、朝鮮有事の際の日本からの米軍の出撃、沖縄返還時の現状回復費の肩代わりの3
つの密約が、日米間で交わされていたとする検証結果を、3月9日、発表した。
 特に日米安保条約改定時の核の持ち込みと、沖縄返還時の原状回復費の肩代わりの2つ
の分野では、「広義」との条件付きながらも、過去の自民党政権がその存在を言下に否定
してきた密約の存在を政府が正式に認めたことは、戦後史の中でも特筆すべき出来事と
言っていいだろう。
 有識者委員会のメンバーとして、密約の検証作業に携わったジャーナリストの春名幹男
氏は、核持ち込みの事前協議に対する認識が密約に当たるかどうかをめぐり、委員の間に
も意見の相違はあったが、春名氏自身は、これは事実上核の持ち込みを容認するものであ
り、明確な密約だったとの認識を示した。

 戦後史上初めて明らかになった密約の内容とその妥当性を、委員の1人として実際の検
証作業にあたった春名氏とともに議論した。

<今週のニュース・コメンタリー>

・国松長官狙撃事件に見る公安警察の劣化
 報告・青木理氏(ジャーナリスト)
・自殺について警察資料から見えてきたもの
 解説・清水康之氏(ライフリンク代表、内閣府参与)
普天間移設問題におけるアメリカの真意
 解説・神浦元彰氏(軍事ジャーナリスト)
・記者会見オープン化調査への疑問

<関連番組>

■マル激トーク・オン・ディマンド 第465回(2010年03月11日)
マル激スペシャルウィークin沖縄
沖縄密約と普天間移設問題の接点
ゲスト:我部政明氏(琉球大学法文学部教授)
http://www.videonews.com/on-demand/461470/001386.php

■マル激トーク・オン・ディマンド 第446回(2009年10月24日)
シリーズ・民主党政権の課題5
今、自殺対策は政治の出番だ
ゲスト:清水康之氏(自殺対策NPO法人ライフリンク代表)
 
■マル激トーク・オン・ディマンド 第433回(2009年07月25日)
密約問題が示す無法地帯と化した日本外交の現実
ゲスト:河辺一郎氏(愛知大学現代中国学部教授)
 
■マル激トーク・オン・ディマンド 第256回(2006年02月23日)
日米偽装同盟はここから始まった
ゲスト:西山太吉氏(元毎日新聞記者)
 
■ビデオニュース・オン・ディマンド (2009年12月03日)
歴史の事実を伝えることが日本の将来に有益
吉野元アメリカ局長が沖縄密約の存在を法廷で証言
 
■プレスクラブ (2009年07月13日)
核密約を否定した政府答弁は修正を
河野太郎 衆院外務委員長記者会見